物書きなんて、突き詰めれば家にこもって黙々とキーボードを叩いている人のことです。
なので、下のエントリーはとても面白く読めました。
iPadでのPDF編集がめっちゃ便利で泣けてきた with UPAD(goryugo, addicted to Evernote)
040 ビジネス書作家のライフハック- ゲラの話(作家の作業日報)
そもそも「仕事をどう進めているか」の細かい部分ってあまり共有されないんですよね。上のようにゲラの話とかも。
ゲラのやり取り
今までの執筆環境を振り返ると
- 印刷した原稿を送ってもらう→赤ペンを入れる→スキャンして送信
- PDFをメールで送ってもらう→Macのプレビューで修正→送信
- PDFをメールで送ってもらう→iPadで修正→送信
の3つのパターンがありました。ちなみに「送信」はメールorDropboxのどちらかです。
正直いって、二つ目の方法はあまり快適とは言えませんでした(その時はiPadを持っていなかった)。でも最低限のことはできます。
※Macのプレビューはちょっとびっくりするぐらい便利です。
やはり「読み返す」という点を考えると、印刷した原稿が個人的には好きです。もともと紙媒体のものをたくさん読むので、「集中モード」に入りやすいというのもあるでしょうし、液晶の場合は目の疲れということもあるかもしれません。
ともかく「読んでペンを入れる」という作業だけをピックアップすれば、印刷原稿を使うのが個人的にはもっともはかどります。
トータルの速度
それはそれとして、全体のスピード感を考えればPDFをやり取りするメリットは大きいでしょう。
出版社さんで作成したデータがDropboxにアップされる→
メールを確認しなくてもGrowlの通知でそれと分かる→
iPadを起動させてDropboxからダウンロード→
iPadで原稿確認してペン入れ→送信
テキパキ作業をすれば一日で全てが完結します。東京・京都間で郵便物のやり取りすることを考えれば圧倒的速度です。トータルで考えれば、私の原稿確認作業のはかどり具合を大幅に上回る時短的効果が出てくるでしょう。
という長い前振りから、今回はiPadでPDF原稿のチェックを行えるアプリを3つ紹介します。
GoodReader
GoodReader for iPad 3.8.0(¥450)
カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス
現在の価格: ¥450(サイズ: 14.5 MB)
販売元: Good.iWare Ltd. – Yuri Selukoff
リリース日: 2010/04/01
すでにこのアプリの解説書なども出ているので、説明は不要でしょう。一言で言えば、万能ビュアーです。よほど特殊な使い方をするので無い限りiPadをゲットしたら、購入しとけ的アプリの一つ。
校正作業に必要な機能はだいたい装備されています。
Dropboxから直接ファイルをダウンロードできるのも魅力。また、ファイルをメールで送信したり、Dropboxアプリに送ることもできます。簡単なチェックならばほぼこれで問題ないでしょう。
iAnnotate PDF
iAnnotate PDF – 注釈 1.5(¥850)
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
現在の価格: ¥850(サイズ: 12 MB)
販売元: Aji, LLC – Aji, LLC
リリース日: 2010/04/01
続いて「iAnnotate PDF」。名前の通り校正用のアプリです。かなり高機能ですが、高機能すぎて扱いにくい印象があるかもしれません。
画面下に「道具箱」がありますが、メニューに表示しきれないほどの機能があるということです。
画面右上のスパナボタンを押せば、メニューのカスタマイズが可能です。この画面を見ればどのような機能があるのかは、ざっと一覧できるでしょう。
このアプリもDropbox連携機能があります。画面左上の「下向きの矢印」からダウンロード先を指定可能です。
ちょっと面白いのが「スタンプ機能」。あらかじめ準備されているイメージをハンコを押すようにPDFに載せていくことができます。テストの採点とかに使うんでしょうね。
このスタンプは自分で作成することも可能なので、一工夫する余地はいろいろありそうです。
これ以外にも、注釈の一覧や検索、ページのブックマークなど、「これでもか、これでもか」というぐらいPDF操作の機能が付いています。さすがに校正用アプリといったところ。
UPAD
UPAD 1.80(¥450)
カテゴリ: 仕事効率化
現在の価格: ¥450(サイズ: 16.2 MB)
販売元: PockeySoft – kim genie
リリース日: 2010/11/19
当Blogに高頻度で出現する手書きノートアプリ「UPAD」。このアプリもPDFが読み込めます。ただし、上の二つのように直接Dropboxからダウンロードすることはできないので、Dropboxアプリからの経由という形になります。
フリーハンドの入力とテキスト入力が両方できるのがポイントです。テキスト入力は背景色を変えることができるので、付箋的に扱えるのもポイント。
さらに、少し前のアップデートで追加された「直線・円・四角」を入力できるのも便利ですね。
さいごに
今回はゲラチェックに使用できるアプリを3つ紹介しました。単純にPDFの操作機能だけみれば「iAnnotate PDF」がトップです。本格的な校正作業であれば、このぐらいの機能が必要になってくるかもしれません。
ただ、もともと紙と赤ペンだけでできる作業なのですから、「UPAD」のような手書きノートアプリでも十分にその作業をこなすことはできます。あるいはわざわざアプリを増やすのがイヤならすでに持っている(持ってますよね?)GoodReaderで済ませてしまう手もあるでしょう。
この辺りも「ベストアプリを探す」というよりは、自分に必要な機能はどの程度のものかを見極める必要がありそうです。
▼Coming soooooooooooooooooooon
クラウド時代のハイブリッド手帳術 | |
倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2011-09-23 |
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GoodReader Perfect GuideBook | |
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田口 和裕 成松 哲
ソーテック社 2011-08-17 |
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