Evernote企画7th:第二回:ノート及びその整理についての復習(下)

ノートリンクについて書く前に、ちょっと遠回りしております。

Evernote企画7th:第一回:ノート及びその整理についての復習(上)

今回は検索について。簡単にいきましょう。

「あの人」を捜す

前回ではノートを人にたとえてみました。今回もそれを踏まえます。

ある日、あなたは日本一周を決意します。Evernoteに都道府県に対応する47のノートブックを作成し、デジカメをもって旅行に出かけます。途中で出会った人の写真を撮り、タグを付けて、対応するノートブックに移動させていきます。で、全ての県を巡り終えたとしましょう。

あなたのEvernoteにはその旅行で出会った全ての人(の写真)が、どこからのノートブックに存在しています。

ある時、「あ、そうだあんな人に会ったな〜」と思い出したとしましょう。その時どんな風に思い出すでしょうか。

「〜〜の県で会った、若い女性で、黒髪の、メガネをかけた、話の面白い人」

だいたいこんな感じではないでしょうか。
※あくまでたとえです。

こういう思い出し方をすれば、「〜〜県」のノートブックを選択し、「若い」「女性」「黒髪」「メガネ」「話し上手」というタグで検索すれば、その人の写真にたどり着けます。もし複数の写真が見つかったとしても、それぞれを一つ一つ見ていけば、自分が思い出そうとしていた人がどの人だったのかは判断できるでしょう。

このようにノートブックは全体の中からある程度範囲を絞り込む働きがあります(日本中で会った人→〜〜県で会った人)。

仮に〜〜県というのが思い出せなくても(あるいは記憶違いでも)、全てのノートブックを対象にタグを使って検索することも可能です。ただし、その場合は検索結果が大幅に増えることになります。

別のたとえから

これについてもう少し考えてみます。

例えば、高性能な物探しロボットが自宅にあったとしましょう。ルンバのようにかわいいヤツです。

そのロボットに

「あの鉛筆探してきてよ」

と依頼したとします。

ロボットは「あの鉛筆」の「あの」のニュアンスがあまり理解できないので、家中の鉛筆と鉛筆っぽいものを拾い集めてあなたの元に帰ってきます。中には台所にあったお箸が混ざっているかもしれません。

床中に拡げられた鉛筆(とそれっぽいもの)を選っていけば、「あの鉛筆」にはいつかたどり着けることでしょうが、なかなか面倒そうです。

そこで、

「僕の部屋から、あの鉛筆を探してきてよ」

という命令に変えます。捜索の範囲を、家全体から一つの部屋に狭めたわけです(全てのノートブック→特定のノートブック)。ロボットが持ってきたいくつかの鉛筆から「あの鉛筆」をすぐさま見つけることができました。

この絞り込みが機能するのは、鉛筆という実体が一つの場所にしか存在し得ないからです。

自分の部屋にあるのならば、その他の部屋にはない、が成立するからこそ、他の場所を探す必要がなくなります。

もしこの鉛筆が量子的に特別な存在で、二分の一の確率で自分の部屋、残りの二分の一の確率で台所にあるという性質を持っていれば、この絞り込みは機能しません。

タグとノートブックの違い

上記の話は「だから何なんだ」の典型例ですが、一応書いておきました。

ノートは単一のノートブックにしか所属できないが、であるがゆえに検索を実施する上で絞り込むのに役立つ、ということです。

もちろん、これと同じことをタグでも実現できます「僕の部屋」「台所」というタグを貼り付けて管理すれば、ノートブックと結果は同じじゃないか、という話になります。もちろんその瞬間を切り取れば同じことです。

ただし、物は移動します。

「僕の部屋」にあった鉛筆が、何かの拍子に「台所」に行くこともあります。その時は、「僕の部屋」というタグを消して、「台所」というタグを付け直す必要があります。もし、「僕の部屋」と「台所」の二つのタグを付けっぱなしであれば、徐々に検索が機能しなくなるのは目に見えています。

ここで言えるのは、タグで「何かであれば、その他でない」を管理するのはかなり手間だ、ということです。逆にノートブックでは「何かであって、(それと同レベルの)その他のものでもあり得る」を管理することはできません。
※「何かであれば、その他でない」の代表例が「場所」です。

さいごに

と、回り道の上にさらに回り道していましました。

検索におけるポイントは、

「〜〜の県で会った、若い女性で、黒髪の、メガネをかけた、話の面白い人」

という思い出し方をする場合、それに合わせたノートブックやタグを付ける必要があるということです。

まず、「場所」は大きな鍵になります。これでかなり絞り込みが可能です。
※これは私たちの認知的仕組みに何か関係があるのかもしれませんが、ちょっとスルーします。

後は、自分の「印象」によってそれらをさらに絞り込みます。あるいは選り分けます。

もし、誰かを思い出すときに「大学名」など1mmも頭に浮かばないならば、そういうタグ付けはあまり意味がありません。極端な言い方をすれば、自分が思い出すための目印を付けるのがタグです。

ただし、これは「あの人を思い出す」というような、すでに探す物がイメージできている場合での「整理論」です。

データを集めて、それを分析するような場合は別のタグ付け手法が必要でしょう。この辺りの話は本企画の手にあまるテーマなので、割愛します。

で、前回と今回の話を踏まえて、次回はノートリンクについてです。

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