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【書評】『いまの5倍楽しくなるEVERNOTEラクラク情報記録術』(新井ユウコ)

Posted on 2011 年 9 月 30 日2012 年 6 月 27 日 by Rashita
Tag:
  • Evernote

Evernoteという言葉を聞くと、おそらく3つぐらいのパターンが出てくるだろう。

  • 無反応・あるいは嫌悪感(ケッ)
  • 前のめりな好奇心(kwsk!)
  • 興味あるし、試したけど(モジモジ…)

本書は3番目の人に向けられた内容になっている。

いまの5倍楽しくなるEVERNOTEラクラク情報記録術
いまの5倍楽しくなるEVERNOTEラクラク情報記録術 新井 ユウコ

秀和システム 2011-09
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※出版社さまより献本いただきました。ありがとうございます。

著者はブログ「旅するBusidea」の中の人。彼女らしい独特の文体で、Evernoteへの再入門の道が提示されている。

がい☆よう

Evernoteの再入門ということで、細かいレベルの基本的な説明は省略されている。すでにアカウントも取ったし、いくつか本も読んでみたけれども・・・というのが対象ユーザーであるから、特に問題は無いだろう。章立ては以下の通り。

Chapter1 Evernote初心者を悩ませる「6つの思いこみ」
Chapter2 Evernoteが楽しくなる「6つの法則」
Chapter3 「6つの法則」を踏まえた活用術
Chapter4 もっとEvernoteを活用したくなったら
Chapter5 もっと上手にEvernoteの記録を使えるようになったら

Chapter1では、

「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す」

と言わんばかりに、Evernoteに対して抱かれがちな思い込みを解きほぐしていく。

6つのうちの最初に上げられているのが「Evernoteに入れるほどのスゴイことなんてめったに起きない?」だ。著者が指摘するとおり、これは思い込み以外の何ものでもない。

Evernoteに入れておいて、後から振り返ればそれが「スゴイこと」だったと気がつけるだけだ。日常を時の流れるままに過ごしているだけでは、なかなかその事実が発見できない。

そもそも私たちがこうして今まで「生き続けている」ということすら、ある種「スゴイこと」なのだ。だから、日常を記録していけばよい。それだけでライフログは十分に価値ある物になる。

Chapter3までは、じゃあどうやって記録をしていけばよいのか、に対するアドバイスと具体的な方法の紹介になっている。この辺りは先日紹介した『たった一度の人生を記録しなさい』とも通じる部分は多い。
※Chapter3では本ブログが紹介されております。ありがとうございます。

Chapter4ではある程度Evernoteに情報を蓄積した後のステップが紹介されている。中級編といったところか。ノートブックやタグについての話はここら辺で出てくる。個人的に、ノートブックとタグをどのように捉えているのか、というのは興味深いテーマで、私との差異が面白く読めた。

Chapter5はライフログ(Evernote)の将来像について。Chapter4と5の表題は雰囲気が似ている。しかし内容はまったく別だ。Chap.4の「もっとEvernoteを活用したくなったら」は「もっと活用したくなったら、こういうのもありますよ」というステップアップの提示だ。

Chapter5の「もっと上手にEvernoteの記録を使えるようになったら」は、「こういう未来もあるんじゃないかな」という一つの提言的な内容になっている。
※この辺はゴードン・ベルの『ライフログのすすめ』に詳しい。

一つ一つの内容は分かりやすく、具体例も多い。また文体も「わかる人にはわかる」タイプのネタが仕込んである。こうした表現は身近に感じられ、取っつきやすさがある。ただ、章立てがもう少しスッキリできたのではないか、という気がしないでもない。

とある二つの印象

本書で印象を受けた部分を二つ紹介しておこう。

積み上げてモチベーションもアップ

一つは「本のタワー」だ。読書のモチベーションが上がらないときは、積ん読してある本にフォーカスを当てるのではなく、今まで読んできた本を積み上げて「自分はこれだけの本を読んできたんだ」という肯定感を生み出すという方法論。

幸い私は読書のモチベーションが上がらないということがないので、これを試す必要はないが(試したら部屋がひどいことになる)、方法としてはなかなか面白い。努力の量を視覚に訴えかける、というのは古今東西有効な方法論だろう。人は見えないものを意識することがなかなかできないのだ。これは読書以外にも十分応用できる。

種類ごとノートブック

二つ目がノートブックの作り方。著者は「ノートを種類ごとにノートブックに分類する」という方法をとられている。本書から参考例を引けば、

  • テキスト
  • 画像
  • 音声
  • メールマガジン
  • クリップしたWebページ
  • PDFファイル

というような分類らしい。個人的には「この発想はなかった」、である。Evernoteに少しでも通じている人ならば「こんなの属性の検索で見つけられるじゃんか」とおっしゃるだろう。それに対して著者は

しかし、実際には検索のために専用の文法を覚える必要もあり、少々手間だと感じました。

と書いている。手間だと思うことはしない。実にすがすがしい割り切りだ。

想起の仕方がノートブックの土台

何かを思い出すときに、

「以前クリップしたレシピをどこにしまったかな?」

と想起する。

この「レシピ」の部分ではなくて、「クリップ」の方を重視してノートブックの分類を作るというのが著者の方法論だ。そしてこれもまた一つの立派な方法論だ。それでノートが探せるのならば、誰かから文句を言われる筋合いは一切ない。
※ちなみに私はまったく違う。

ポイントは何かを探すときに、何を想起し、何がキーになるか、という点だ。それに注目するとノートブックが作りやすくなる。

著書が提案する種類による分類は、これから始める人には汎用性のある方法だろう。「自分にとってその情報は何の意味を持つのか」を自問する必要が無いので、気軽に始めらはずだ。

さいごに

Evernoteについては様々な本が出ている。本書もその中の一冊だが、「Evernote再入門」という不思議な位置づけになっている。WebでEvernoteについて情報を入手している人は、それほど目新しいことが書いてあるわけではない。このブログを読んでいる人ならばなおさらだろう。

ただ、誰しもが同じ情報ソースを持っているわけではない。あるいは情報が多すぎて結局何から手を付けていいのやら、という人もいるだろう。本書はそういった人に優しく(あるいは楽しげに)手をさしのべてくれる本である。

編集後記:
本書を読んで、自分もEvernote「初心者」向きのコンテンツを書いてみたくなった。ある程度使えば自然と慣れてくる気はするが、そこに至るまでに挫折してしまう人もいるのだろう。どうすればEvernoteに「馴染めるのか」についてもっと掘り下げてみたい。あと、Evernoteのマニアックな使い方を集めてみるのも面白い。

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1 thought on “【書評】『いまの5倍楽しくなるEVERNOTEラクラク情報記録術』(新井ユウコ)”

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