0-知的生産の技術

情報活動と呼吸のアナロジーから広がるもの

津田大介さんの「情報の呼吸法」という本を以前紹介しました。

情報の呼吸法 (アイデアインク)
情報の呼吸法 (アイデアインク) 津田 大介

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情報活動を呼吸にたとえるのは、「吸うと吐くの両方が大切なんだ」、つまり「インプットとアウトプットの両方が大切なんだ」という意味を含んでいるのでしょう。

インプットからアウトプットがうまれ、アウトプットからインプットがうまれる。

その循環を、生命活動のように繰り返し続けていく。

そういう情報生命活動を続けていくことの大切さを、ブログやツイッターで発信している人は少なからず感じているでしょう。

というのが前振りで、今回は別の内容。アナロジーによる連想の広がり、というお話です。

しすぎ

最初に挙げた「情報活動と呼吸」のアナロジーから、私は別の発想が促されました。

たとえば「過呼吸」。

人間の生命活動に必要な呼吸も、やりすぎると悪影響が出てきます。

あの震災後、大量に流れてくる、ツイート、ブログ記事、様々な映像にあてられた人も多いでしょう。私もその一人です。

頭から袋をかぶって呼吸を整えるように、情報の流れが速すぎると感じたときは自分でそれを調整することも必要でしょう。自分が吐いた息を吸う。

つまり、自分の考えを自分で眺め、また自分で考える。新しい情報はごくわずかだけ入れる。そうして呼吸を整える。そういう「やり方」も知っておいた方が良いかもしれません。

あえて

別の発想でいうと「低酸素トレーニング」も考えられます。別名高地トレーニング。

わざと気圧の低いところ(標高の高い場所など)に行き、空気中の酸素濃度が低い状態に身を置く。

人の体は、そういう状況に対応しようとして、必死に呼吸や循環に関する機能をアップさせる。そういう手法です。

同じように大量に情報を集めないで、あえて限定的な情報から創造力を働かせたり、分析することで本質を捉える力を鍛える、という手法もあるでしょう。

実際、本棚に置いてある本を中身を読まず、タイトルからどんな内容なのかを自分で考えて組み立てる、という一風変わった「本の読み方」もあります。
※誰の本で読んだのかど忘れしましたが。

あるいは、吉本隆明さんが『悪人正機』で「酸素と水素」という情報のとらえ方を紹介されています。

分析したい問題を「水」として、そこから「酸素と水素にあたる情報はどれか」を見つけられれば、詳細な情報はそんなに必要ないし、だいたいは当たる、というようなお話です。

情報との接し方には、大量に情報を集めればOK、というようなパワーゲームだけではなく、自らの思考力を鍛えるアプローチも存在しています。

さいごに

と、このように「情報活動と呼吸」というアナロジーからいくつかの発想が広がっていきます。人によるのでしょうが、こういう連想はたいへん楽しいものです。

きっと他の引き出しを持っている人は、別の連想が広がることでしょう。ぜひ他の人の引き出しの中も見てみたいものです。

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