もう少ししたら、新刊の紹介ができるようになります。3月の末ごろに発売予定の新刊。これが5冊目です。
振り返ってみると、物書きにジョブチェンしてからというもの没頭状態で仕事をしてきました。本を書く、ということに関してレベル1のタマネギ剣士からのスタートで、泥縄式に学びながら仕事を進めてきました。
とりあえず全力で走ることに精一杯で、周りのことはよく見えていなかったと思います。高度5000メートルからの視点など持つことすらできませんでした。とにかく前を向いて、ひたすら足を前に出すことの繰り返し。
おかげでいろいろな壁にぶち当たることになりましたが、「あぁ、ここに壁があるんだな」ということを実地的に体験できました。これは貴重な体験です。
「物書き」の方向性
私は、ビジネス書作家になりたいとは考えていませんでしたし、別に今でもビジネス書作家のつもりもありません。自分のことは単に「物書き」とだけ(今のところは)捉えています。
物書きにジョブチェンするまえに、「こういうものが書きたいな」と考えていたことはたくさんあります。5冊の本を書いても、まだまだ書きたいことは全然減っていません。むしろ増えています。
しかし、私たち人間を縛り上げる物理的時間の拘束からはどうあがいても逃げることはできません。自分の手持ちの時間でできることは限られています。
自分の経験してきたことも踏まえ、さらに変化した自分の価値観も踏まえて、「これから自分はどんなものを、どんな形で書いていきたいのか」を自問するタイミングがやってきたような気がします。
このまま惰性のように、今までやってきたことを繰り返していくこともできるでしょう。それでもきっと前には進むはずです。しかし、ほんの僅かずれたコンパスは、最終地点を大きく変えてしまうかもしれません。
最終的に自分がどこにたどり着くのかは分からなくても(God only knows.)、今自分がやろうとしていることは、自分の価値観と合っている、という確信は欲しいところです。「ちょっとずれているかもしれない」と思いながら、歩みを進めていくのは、なんだかんだでストレスです。不安かもしれませんし、不愉快かもしれません。とりあえず楽しくはないでしょう。
そんな感じで「このままでいいのかな」という思いが湧き上がってきたら、少し気持ちの整理が必要になっているんだと思います。
そういう時には、やっぱりノートがいいですね。
最近のお気に入り
今年のほぼ日手帳のカバーには薄いノートがはさんであります。
このノートは無印良品のもの。
※ふぞろいクロス表紙ノート・5冊組 A5・32枚・ドット方眼
32ページのA5のノートが5冊セットで200円。一冊あたり40円とリーズナブルです。ガンガン書き込めますね。
マスキングテープとマジックインキでタイトルを付けてみました。
ノートの中身はドット方眼。最終的にスキャンしてEvernoteに送信するので、ドット方眼は非常にGoodです。
今日はこのノートに「これからの自分の仕事」について、思いつく限り書き込んでみようと思います。
どこかに出さないと
これは『ハイブリッド手帳術』で紹介した「立ち止まりノート」と役割は同じです。文庫本ノートでも、無印のノートでも、モレスキンでもなんでもかまいません。他のノートと共有してもよいでしょう。
どんなツールを使うのか、というのは問題ではありません。大切なのは、自分の心に浮かんでいるモヤモヤをそのまま抱えておかない、ということです。
よほど優れた脳をお持ちの方でない限り、頭で考えているだけでそのモヤモヤが解決することはないでしょう。むしろ同じ問題がぐるぐると頭を駆け巡ってしまし、本当はさほど重苦しくもない問題が誇張されることだってありえます。
そういう時は、ノートに書き出してみるのが一番手軽です。もちろん、それで何もかもがうまくいくわけではありませんが、身近なツールを使って改善の可能性があるならば試してみても損はないでしょう。
また、「このノートはこの役割」と決めておくと、モヤモヤした気分が立ち上がってきたときに、自然にそのノートに向かい合いたくなる気持ちが芽生えやすくなる効果が(ちょっとぐらいは)ありそうです。役割を決め、定位置を決めておくのは悪いことではないでしょう。
さいごに
ノートは良いツールです。その良さは、「書き出す」という行為と「読み返す」という行為の二つのレイヤーから成り立っています。
まあ、その辺の話はまたおいおい書いていきましょう。とりあえずは、このノートを向かい合うことにします。
▼こんな一冊も:
クラウド時代のハイブリッド手帳術 |
|
![]() |
倉下忠憲
シーアンドアール研究所 2011-09-23 |
>ノートは良いツールです。その良さは、「書き出す」という行為と「読み返す」という行為の二つのレイヤーから成り立っています
この文章が気になりました。
続きを期待しております(笑)
>smilesignalさん
ありがとうございます。続きはいつになるかわかりませんが(笑)