「タスク」の研究

「タスク管理」との出会い

「このまま一生β版」さんで、次のようなエントリーが上がっていました。

お題:GTD(タスク管理)に出会ったきっかけは何ですか?

GTDとの出会いではありませんが、私が「タスク管理」というものに興味を持った経緯について、少しだけ書いてみましょう。

それは、コンビニ時代に遡ります。それも店長ではなく、1スタッフとして働いていた時代。成人式を迎える以前の話です。

コンビニ時代のインボックス

コンビニのスタッフは、レジをメインワークにして、その合間に掃除や検品や陳列・補充作業を並行して進めなければいけません。割り箸の補充のためにバックヤードに駆け込んだり、カウンタフーズの予備を冷蔵庫に取りに行ったりもします。

ここでのポイントは「レジをメインワークにして」というところです。当たり前ですが、お客さんのレジ対応が最も優先すべき仕事で、その他の作業は二の次、三の次になります。

そうすると、店内の混雑状況によっては、「やりたいけど、すぐできない」仕事というのが出てきます。「あっ、あれやらなきゃ!」と思いついても、レジカウンターから離れることができず、否応なしに「先送り」せざるを得ない状況が出てくるわけです。

また、本棚の後ろを掃除したくても、お客さんがずらっと立ち読みしているのならば、「ちょっと邪魔なんで、どいてくださいね」というわけにはいきません。これも必然的に「先送り」することになります。

そういう時に出る言葉

「じゃあ、後でやろう」

魔法のような言葉です。

30分後、その仕事ができる状況になったときには、何をしようと考えていたのか綺麗さっぱり忘れているのですから。

そういうポカを何度か繰り返していく内に、一つのアイディアにたどり着きました。

何かやるべき事を思いついて、それがそのタイミングで実行できないならば、レシートの裏にそれを書いて、レジに貼っておく。

というものです。

レジのこのスペース__預かったお金を一時的に置いておく場所__に

こんな感じのものを貼り付けておくわけです。で、その作業をやり終えたら線で消して、一件落着。

別に何かを意図したわけではなくて、単にあの場所がレシートのサイズにぴったりだったというだけです。写真をご覧になればわかるように、まるでレシートを貼り付けるアフォーダンスが機能するかのような形になっています。

必ず目を置く場所に

まあ、これは「アイディア」と呼ぶほど大げさなことではありません。自分の手の甲に書いておくのと同じことです。

手の甲との違いは、仕事をしているならば、その場所に必ず目が行く、という点です。

先ほどレジでの作業はメインワークと書きました。つまり、いろいろな作業をしていても、最終的にはレジの前に帰ってくるわけです。で、手持ちぶさたになってレジの画面を見つめたり、あるいは小銭の残弾をチェックしようとしたときに、先ほどのレシートが目に入り、やるべきこと__というかやろうとしていたこと__が思い出される、という仕組みです。つまりリマインダーですね。

これは抜群に効果的でした。単純なポカ忘れはほとんどなくなりました。ほとんど、と書いたのは「その日には実行できないこと」を書き付けた時の処理方法が見つかっていなかった、ということに起因しますが、それはまた別の話です。

ともかく、「ある場所」に書いておけば、やろうとしていたことを思い出せる、と気がついたことは大きな収穫でした。おかげで、レジ前以外の場所で何かを思いついても、わざわざレジに戻ってレシートに書き込むようになりました。

「違う場所にいるときぐらい、メモ帳にでも書けばいいんじゃないか」

と思われるかもしれません。しかし、メモ帳に書いても、メモ帳を見返すことを忘れるのです。「ある場所」__自分が目を通すであろう場所__に書いておくことが重要なのです。

そうしたレシートメモ習慣が身についてくると、出勤するとすぐにレシートをレジのあの場所に貼り付け、「今日することは何か、あったっけ?」と自問し、そこに書き付けるようになりました。仕事の段取りを考えて、そのリマインドを設定するようになったわけです。

そして、仕事が終わったら、そのレシートをペリペリと外して、「消化できていない作業」があれば、制服のポケットに突っ込んでおきました。次の日は、ポケットからレシートを取り出し、また新しいレシートに書き付けるわけです。今考えると、これはあまり上手いやり方ではありませんが、仕事量が少なかった時代はこれで問題なく回せていました。

さいごに

こうして書いてみると、今やっていることの萌芽がコンビニスタッフ時代にすでにあったことがわかります。

  • 思いついた事は書き付けておく
  • 書き付けておく場所は、自分が自然に目を置く場所にする
  • メモは分散させない
  • 仕事始めにその日の段取りを行う
  • 仕事終わりに、明日の自分への引き継ぎを行う

といったことです。

やっている仕事に応じて、実装するシステムの形は変わっていますが、根本的な部分はまったく変わっていません。

GTDやその他のタスク管理の方法論は、この根本的な部分を増強・補強・拡張する形で、自分の中に取り込まれています。そういう意味では、いつまでたっても自己流、ということになるのかもしれません。

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