Evernote企画8th:第二回:既存のアプリの分析

前回はEvernoteの新アプリのアイデアの出し方を紹介しました。

Evernote企画8th:第一回:新しいアプリのアイデアをどう考えるか

その中の一つとして「既存アプリの分析」を上げました。今回はそれについて書いてみます。

Evernoteとの関係性

既存のアプリを分類する軸はいくつか考えられます。まずはEvernoteサービスとの関係性から見ていきましょう。

大まかに、

  • 専用系
  • 提携系
  • 援用系

の3つがあります。

専用系は、「FastEver」のように純粋にEvernoteの使用を補助するためだけのアプリです。iPhoneのアプリにはこのタイプのものが結構あります。「withEver」はEvernote+webの検索が可能という少し異色のタイプですが、基本は専用系に分類しても良いでしょう。

提携系は、普通の機能プラスαとしてEvernoteへの送信などを持っているもの。iPhoneアプリならば「PictShare」「i文庫S」などがあります。「SuperAlbum」のように受信の方での連携アプリもあります。Evernoteにも使える、という感じの位置づけ。

援用系は、Evernoteをデータベースの保存先に使うタイプ。「連絡帳バックアップ」が代表例です。「Evernote Food」なんかも見方によっては援用系に分類できるかもしれません。ようはアカウントさえ持っていればクライアントなどのEvernoteを立ち上げなくても一連の流れがそのアプリだけで完結できるものがここに分類できます。

専用系と連携系はEvernoteユースの利便性を上げるもの、援用系は新しいEvernoteの使い方を提案するもの、が多くあります。

機能軸別

別の軸でアプリを分類してみましょう。専用系アプリの機能にフォーカスします。

マトリックスっぽいものを提示するとこんな感じなるでしょうか。

横軸は、機能のシンプルさ。左に行くほど、高機能や複数の機能が付与されたものになります。

縦軸はワークフローの流れ。情報を入れる、ノートをマネジメントする、情報を出す、このどの過程に位置づけられるかです。公式のEvernoteは一応この全ての過程がフォローできます(マネジメントはちょっとキツイですが)。単純にインプットだけに位置するものもあれば、インプットとアウトプットの両方に対応するアプリもあります。

あえて書くまでもありませんが、上の図は全てのアプリをまったくもって網羅していません。ただインプット系は、一番右の「FastEver」から一番左の「Evergear」の間までわりと充実している印象です。空きスペースがあるとすれば、それよりも下のワークフローになるでしょう。

特にoutputの「高機能」はまだ未開の分野です。

Evernote Devcup Meetup in 大阪」でもお話しましたが、「連想検索」をどうにかして実装するというのは大きい目標でしょう。あるいは、iPhoneで現在地点のGPSを参照して、その場所の近くで作った過去のノートを自動的にリマインドしてくれるアプリなんかも考えられます。

町を歩いていたら「去年食べたラーメン屋の写真が入ったノート」がリマインドされて、「そうだ、あのラーメン屋おいしかったな」なんてこともあるかもしれません。もちろん食べ物だけに限らず、「近くに来たからあの人に挨拶しておくか」みたいなこともあり得るでしょう。

こういうのはまだまだ考えられそうです。特にたくさんEvernoteに情報を保存している人はそういうニーズにぼちぼちぶち当たっていることではないでしょうか。

ノートの見た目

もう一点「機能」の面で付け加えると、ノートの「綺麗さ」もポイントになります。

ある種のアプリは「見た目の綺麗なノート」を作ってくれます。案外、ユーザーはそういう部分にも評価を置きます。なんといっても、長期間付き合っていくノートになるので、無味乾燥や無機質なノートよりは見た目の綺麗なノートの方がよいでしょう。そのほうが「見返したくなる」気持ちも強くなります。

インプット系のアプリであれば、見た目の綺麗なノートを作る機能。マネジメント系のアプリならばノートの見た目を整える機能が考えれます。こうしたものは「これすげぇ!」とレビューで賞賛されないかもしれませんが、じわじわとそのアプリを使う人を増やすことにつながるでしょう。

さいごに

これ以外にも分類する軸はあると思います。単純に機能別でも違ったマトリックスを描くことも可能でしょう。

別にこれが正しいと主張したいわけではく、「こういう考え方もあるよ」と提示したに過ぎません。開発者の方が何かしらの参考にしていただけば幸いです。

次回は、「メタ情報」について少し書いてみます。

次回:Evernote企画8th:第三回:新しいメタ情報を見出す

▼今回名前が出てきたアプリ:
FastEver – 素早く簡単にEvernoteにメモ 1.9.4(¥170)App
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
販売元: rakko entertainment(サイズ: 1.3 MB)

withEver 1.9.1(¥85)App
カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス
販売元: e73developer – Ryo Enami(サイズ: 1.2 MB)

EverGear 1.1.0(¥350)App
カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス
販売元: Lakesoft – Hiroshi Hashiguchi(サイズ: 4.1 MB)

PictShare – multiple photos/movies uploader 3.1(¥250)App
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング, 写真/ビデオ
販売元: itok – 啓 Ito(サイズ: 2.7 MB)

i文庫 2.70(¥350)App
カテゴリ: ブック, ユーティリティ
販売元: nagisa – yasuyuki asada(サイズ: 15.3 MB)

写真管理 SuperAlbum 1.2.0(¥250)App
カテゴリ: 写真/ビデオ, ユーティリティ
販売元: Art & Mobile – Art & Mobile(サイズ: 8.8 MB)

MoveEver 3.1.0(¥170)App
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
販売元: Shamrock Records, Inc. – Shamrock Records, Inc.(サイズ: 2 MB)

Evernoteを再発見! EverShaker 1.2(¥85)App
カテゴリ: 仕事効率化, ライフスタイル
販売元: hiranodept – Tetsuya Hirano(サイズ: 2.9 MB)

Evernote Food 1.1.2(無料)App
カテゴリ: ライフスタイル, 旅行
販売元: Evernote – Evernote(サイズ: 15.8 MB)

Evernote 4.2.1(無料)App
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
販売元: Evernote – Evernote(サイズ: 20.6 MB)

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