最近、妻がクラウド化している。

といっても、日本全国どこにいっても出張妻がいる、という状態を指しているわけではない。

むろん、最新のAI技術と萌えアニメを駆使したバーチャル妻に、どこからでも接続できるアプリを使っているというのでもない。

単に、妻がクラウドツールを使い始めただけだ。

クラウドはじめ

ことの発端は、携帯電話をiPhone4Sに変えたことだ。いやそもそも、携帯をiPhoneにしようとしたのは私がiPhoneを使っているせいなので、発端は私がiPhoneを使っていることだ。しかし、私がiPhoneを使っているのは・・・まあ、いい。ともかく、妻が携帯をiPhone4Sに変えた。

当然の成りゆきとして、彼女用のiTunesアカウントを作り、もののついでにGoogleのアカウントも取得した。実験用に私が持っていたEvernoteのサブアカウントも彼女用に明け渡した。クラウド化の準備はあっという間に整う。

カレンダーの共有

チェックしていないので断言はできないが、おそらく彼女のiPhoneはゲームのアプリで溢れかえっていることだろう。それはまあいい。個人の自由だ。そのアプリ群にいくつか私のオススメアプリが混ざっている。

一つはRefills。Googleカレンダーと同期するカレンダーアプリ。複雑な機能はないが見た目もよく、特に難しい操作も必要ない。

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彼女はシフト制で勤務しており、休みの曜日や出勤時間は一定していない。なので、シフトが分かった段階でRefillsにそれを入力してもらうようにしている。もちろん、それは彼女自身がスケジュールを確認する上でも役に立つ。

が、そのRefillsから入力するカレンダーはGoogleカレンダーに紐付いており、そのカレンダーは私のGoogleカレンダーにも共有されている。

すると、私が「自分の」カレンダーを見れば、自動的に彼女のスケジュールもチェックすることができるわけだ。

逆に、私が管理しているイベント(友人の誕生日やら、東京行きやらなんやら)のカレンダーも彼女のGoogleカレンダーと共有している。彼女がスケジュールを組む上で必要な情報はRefillsを見ればだいたいわかることになる。

紙のカレンダーからの変化

やっていることの構造は、部屋に大きなカレンダーを置き、そこに二人で予定を書き込むことと同じだ。iPhone以前では実際に大きなカレンダースタイルを長年続けていた。現状は、そのスタイルをiPhone+Googleカレンダーに置き換えただけにすぎない。しかし、運用している感触はまったく違う。

手書きカレンダーの場合は、共有用の装置をあらかじめセッティングしておき、そこに情報を流す形になる。だから自分用の手帳と共有用のカレンダーという二つのツールが必要になってくる。それに転記の手間も必要だ。

Googleカレンダーの場合は、あくまで自分で管理している情報が相手にも自動的に流れているだけにすぎない。ツールは一つでよいし、転記の必要もない。この差はたいへん、たいへん、たいへん大きい。

だいたいにおいて転記というのはモチベーションが上がらない作業の一つであり、よく忘れられる行為である。でもって、書き忘れた予定表の存在価値はほぼ無に等しい。自動的に共有されるのならば、転記に関するエラーを100%なくすことができる。

もちろん、相手が知る必要のないスケジュールもあるだろう。そういうのは、共有しないカレンダーを作ればよいだけの話だ。こうして複数のレイヤーでスケジュールを管理できるのもデジタルカレンダーのメリットである。

写真ライブラリ

もう一つ、私がセッティングしたアプリが「PictShare」だ。GreatでCoolな画像送信アプリである。

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彼女がiPhoneで撮った写真の中で「これは長期保存しておきたいな」というものを、PictShareからEvernoteに送信してもらうようにしている。

なんといっても、PictShareは操作が簡単で、分かりやすい。ピッピッピと写真を選んで、ボタンをポチ、ポチと何回か押して、ちょっと待つだけ。誰でもできる。

彼女は自分用のパソコンを持ち合わせていないのだが、私のEvernoteとノートブックを共有しているので、My_MBAのEvernoteクライアントからいつでもノートを閲覧することができる。なんならブラウザから見ても良い。

ポイントは、彼女は別にEvernoteを使っているという感覚を持っていないことだ。撮影した写真をアプリから「送信」しているだけ。もっと言えば、送信ボタンを押しているだけ。

でも着実に彼女の写真ライブラリは成長している。いずれ見返せば、自分が取ってきた写真の価値を「発見」することになるだろう。

「買い物リスト」

さらに「クラウド」っぽいiPhoneの利用法と言えば、「リマインダー」の共有だろう。Apple公式のアレだ。

あのリマインダーは、実は__というほどのことでもないが__他の人と共有できる。

iCloud」にアクセスして、カレンダーを開き、リマインダーリストから共有したいリストを選択する。すると共有したい人のアドレスを入力することができる。後は、そこにメルアドを打ち込んで、相手が承認してくれるのを待つばかりだ。

※こんな感じ

妻はこういう承認エトセトラも面倒そうだったので、私が自分で招待状を妻のGmailに送り、私がブラウザでそのメールを確認し、自分で承認を行った。これはまあ、相手のgoogleアカウントの情報を知っているから出来ることである。

ともかく、これによって「買い物リスト」を互いのiPhoneで共有することができるようになった。地味ながらも強力なクラウドリストである。

たとえば、妻が「今度、ホームセンター行ったらキッチンタオルを買おう」と考えていたとする。別に急ぎではないのでそのときは買いに出かけずに、ポカ忘れを防ぐために「買い物リスト」に登録しておく。

で、たまたま私が別の用事でホームセンターに行ったとする。その時「買い物リスト」を見ると「キッチンタオル@ホームセンター」の文字が。いそいそとカゴにキッチンタオルを入れ、チェックマークを付ける。

あるいはこういう状況はどうだろうか。何かのパーティー準備のための買い出しに出かける時だ。

当然、事前に必要なものリストを作る。食材・お酒・ソフトドリンク・お菓子・つまみ・食器類・・・「買い物リスト」はずいぶんと長くなるだろう。さて、大型スーパーに出発だ。私は入口から右回り、妻は左回りに回っていき、自分がカゴに入れたものをチェックしていく。二人が合流したときに被っているものはないはずだ。

紙の「買い物リスト」ではこういうことができない。

もちろん、二人で買い物に行っているんだから、一緒に回ればいいじゃん、という反論の声は受け付ける。それは確かにそうだ。ただ、可能性としてこういうことができる、という話である。

さいごに

クラウドは仕事に革命をもたらす。

確かにそういう面はあるだろう。でも、こういう日常の些細なことにもクラウドは効果を発揮する。

しかも、別にITオタクっぽくならなくても使えるというのがポイントだ。これがもっとも大切なことかもしれない。

私たちは電源プラグをコンセントに差し込むとき、電圧やら交換機やら抵抗などを意識することはない。水道もそうだ。ガスも同じ。でも、日常生活は不便無く行えている。

インフラというのは、そういうものだろう。

「普通に使っている」けれどもクラウドのメリットを活かせている。徐々にそういう環境が出てきつつあるような気がする。もちろん、あらゆる便利さには何かしらの対価がある。きっとクラウド化にもあるのだろう。

でも、それはそれとして、自分が登録していない妻のシフトがMyGoogleカレンダーに表示されるのを見ると、「やっぱ、すげぇ〜な」と思わざるを得ない。

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1 thought on “最近、妻がクラウド化している。”

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