ChromeのEvernoteWebクリッパーに新機能が追加されました。
これがなかなかワクテカです。
詳しくは以下。
Chrome 版 Web クリッパーに関連ノート機能追加(Evernote日本語ブログ)
簡単に書くと、クリップしたページと関連性の高いノートを3枚まで提示(サジェスト)してくれる機能です。表示されたサムネイルをクリックすると、そのノートがブラウザで表示されます。
Evernoteを長期間使っている人は、そろそろストックが増えてきていることでしょう。中には一度も見返したことがないノートもあるはずです。そういう過去の資産と現在の興味__クリップしたのだから、興味があるということですよね__を結びつけるリンクを提供してくれる機能と言えるでしょう。
拙著で「既知との遭遇」という言葉を使いましたが、まさにそれが実現化しつつあるわけですね。
関連アルゴリズム
で、気になるのが「関連するノート」の判別方法。
上のブログでは
現在日本語の関連ノートについては開発中で、関連性判断の精度は今後さらに改善していく予定ですので、ご期待ください。
となっています。正直に言ってこの機能は「関連性判断」のアルゴリズムの精度にかかっています。現在開発中ということですが、とりあえず実際に試してみるのが一番ですね。
まずは、自分のブログから。昨日の書評記事をクリップしてみましょう。
自分のブログから54もクリップしているのに驚きですね(フィードで保存しているので)。それはともかく書評的関連性はあまりなさそうです。
別の記事で再チャレンジ。
似たようなノートが含まれていますね。確かに「開発中」という感じです。
では、すんごい昔の記事ならどうでしょうか。
違うタイプのノートが提示されました。雑誌の読書メモと、他のブログクリップが二つ。どういう関連性が出てきたのか少し気になります。ノート作成日が2009、2010、2011、となっているのが良いですね。
では、別のブログを試してみましょう。シゴタノ!さんの私の記事です。
記事の下書きを保存したノートとシゴタノ!の別のレビューについての記事、そして「週次レビューガイド」というPDFを保存したノートが提示されました。この3つめのノートとのリンクは良い感じですね。
では次。ブログ以外で行ってみましょう。
さくらのレンタルサーバーさんのページをクリップしてみました。
sixcoreサーバーに変えたよという方のブログ記事、真ん中のノートは私がレンタルしているサーバーのアカウントページのスクショです。FTP系のソフトに情報を入力する際に参照しやすいように作ったノートです。スクショなんでテキストは一切含まれていませんが、画像からの文字認識で何かしらの関連性を見つけたのでしょう。最後のはWimax系のブログ記事。おそらく「レンタル」という文字がヒットしたのでしょう。
どんどん行ってみましょう。
ちょー有名なブロガーさんの、ちょーはてブ集めた記事ではどうでしょうか。
Evernote系のブログ記事がヒットしました。普通すぎましたね。篠崎愛さんのノートでも表示されたら面白かったんですが(そんなノートはありませんが)。
さて、次。
コンビニ、サークルKサンクスがヒットしているようです。
ついでにアニメ系に流れると、
無い!。関連するノート無し。まあ、そういうこともありますよね。
方向性を変えて、全然クリップしたことのない系ならどうなるでしょうか。私だったらスポーツ系ですね。
ニュース系の記事が提案されています。まあ、想定されうる結果でした。
他にもいろいろクリップしてみたんですが、とりあえずはこんなところで。
※Chrome Evernoteクリッパーのテストの画像(Facebookページ)
とりあえずの総括と提案
現状は、同じドメインからクリップしたノートか、同じ言葉が含まれているノートが提案されている印象を受けました。もちろん詳しいところはわかりません。
今後この「関連性」がどのように判断されていくのかは、大変興味深いテーマです。
たとえば、
- クリップ時に付けたタグを関連度に加える
- 「画像的に似ている」も関連度に加える
あたりの方向性が考えられるでしょう。後者はかなりハードルが高そうですが。
個人的には、「関連する度合い」を自分でチョイスできると面白いかなと思います。たとえば、「関連度が高い(100)」〜「ランダム(0)」あたりで数値設定できると、人によっていろいろな使い方ができそうです。
あと、関連するノートとクリップしたノートにそれぞれお互いのノートリンクを追加する機能があると、より使い勝手が上がるような気がします。これは比較的現実的な機能でしょう。
さいごに
当然のことながら、ノートのストックが少ない人にとってはそれほど「おぉ!」という感じではないでしょう。どんどん放り込んで、一年ぐらい経った後に、スルメのように面白さが見えてくる機能だと思います。
今後は、こういう「既存のノート」をいかに使うか、という視点で機能提供なり新しいアプリが登場してくると思います。今からとても楽しみです。