社保庁不正、拡大の公算
社会保険庁は27日、国民年金保険料の不正免除について全国集計結果を初公表し、違法性が濃い事例も5万7000件超あることを示した。不正の全容はまだ把握できておらず、29日までの緊急調査ですべての免除案件を再点検すれば、不正があった地域や件数は増える公算が大きい。同庁の村瀬清司長官は国民の信頼回復へ、法令順守の強化など四つの再発防止策を打ち出した。
こういう不正な免除が実績を上げるためだけに行なわれてきた、ということは、私は知らなかった。一般的な常識ではどうかは知らないが、今回こういうことが公になったことで、本格的な改革を行なう人間には一種の風になるのではないかと思う。
結局今、中途半端な改革をやったとしても国民からはかなり厳しい目で見られることは間違いない。改革に抵抗感がある勢力もあまりがんばれない風潮がもしかしたら出来上がっているのかもしれない。
村瀬長官「再発防止へ4つの柱」
社会保険庁の村瀬清司長官は27日、法令順守(コンプライアンス)の強化など、年金不正手続きの再発防止に向けた「4つの柱」を打ち出した。1連の不正手続きで傷ついた信頼を一刻も早く取り戻すのが狙い。村瀬長官は全国から集まった社会保険事務局長を前に「年金保険制度の信頼は再び失墜した。改革を議論してきた人を我々は裏切っている」と語った。
法令順守を徹底することが出来れば、ほとんど大きな問題は解決するのかどうかはわからない。法律を守っていればそれでよいというものではない。しかし、必要最低限法令を順守するとう基盤が無いと、今の社会保険庁に国民の信頼を取り戻すことはなかなか難しいであろう。
年金制度そのものにももちろん様々な問題点はあるし、また社会保険庁という組織の中にも、問題点か無駄が古いワインの澱のように深く沈んでいることだろう。
今このタイミングならば本格的な改革への議論が出来るのではないかと思う。看板の付け替えとか、先送りとか、名ばかりの改革ではなく、本当に信頼にたる組織を作るか、あるいは、もうそういった組織は完全に消滅させるのか、そういう議論をするべきときにきているのではないかと思う。
個人的には、もうそういう組織は・・・。