マイクロEvernoteクライアント「SmartEver」の運用法

「単一のノートブックとだけ相互同期するミニEvernoteみたいなアプリが欲しい」

と、前々からこのBlogでも書いてきました。

その欲求の根本的な部分をきちっとフォローしながら、まったく別の手段で実現したアプリが登場しました。そう、SmartEverです。

SmartEver 1.0(¥170)App
カテゴリ: 仕事効率化, ユーティリティ
販売元: Makoto Setoh – Makoto Setoh(サイズ: 1.9 MB)

「ミニEvernoteが欲しい」という欲求の根源はとてもシンプルです。2012年7月21日現在で、私のEvernoteの総ノート数は「37233」。このノート全てがいつでも必要、というわけではないのです。

一年に一度参照できればよいものもあれば、月次でチェックしたいだけのノートもあります。もちろん、毎日眺めたり、あるいは暇さえあればチェックする、というノートもあるでしょう。このようにノート使用頻度はかなりばらつきがあります。

しかし、iPhoneのEvernote公式アプリ君は、起動する度に必至に全てのノートを同期しようとしてくれます。その姿はまるで新しい町に入る度に、全ての住人に話しかけたり、あるいはタンスを一つ一つ空けて回ったり、ひたすら壺をたたき割る勇者の姿のようです。感涙を禁じ得ません。

僕はただ、外出中の空き時間に自分のEvernoteの一部のノートを「ちらっ」と覗いて、「ちょこっと」編集したいだけなのです。なので、そういう「ちらちょこ」用のノートブックを一つ作っておき、簡単にiPhoneからでも閲覧・編集できるアプリがあったらいいなぁ〜、と考えていたのが「ミニEvernote」への欲求でした。

が、SmartEverは「タグ」でこの問題にアプローチしています。で、よくよく考えればタグの方が良かったりするんです。これがまた。

概要

このSmartEverを乱暴なまでに簡単に説明すると、

「SmartEverタグが付いたノートと同期する、マイクロEvernoteクライアント」

となるでしょう。

が、これはあまりにも乱暴すぎます。もう少しだけ書くと、

  • Evernoteのノートを検索できる
  • 検索結果のノートを編集できる
  • SmartEverタグが付いたノートと同期する
  • このアプリからノートを作成できる

という感じ。検索結果のノートを編集する場合は、「SmartEver」というタグが自動的に添付されます。もちろん、このアプリから作成したノートにも同様のタグがつきます。

すでにいくつかのEvernote系アプリをお使いの方ならば「WithEver」と「ATOK Pad」を合わせたような感覚のアプリと説明すればわかりやすいかもしれません。もちろんATOK変換は使えませんが、画像やらチェックボックスやらが使えるメリットがあります。

アプリの操作方法や解説については、いつものように@ika621さんのブログを参照ください。

軽快に動作するEvernoteクライアント SmartEver が登場!(Punksteady.)

導入は上の記事を読めば問題ないでしょう。

「タグ」ということ

このアプリの特徴は「SmartEver」というタグによる同期です。

これまでEvernoteのノートと同期を取るタイプのものは、「ノートブック単位」のものがほとんどでした。以前紹介した「This Is Note」はまさにその形ですし、同期の遅さで有名なAwesome Noteは同期用のノートブックを親切にも新設してくれます(私はこれがかなり気にくわない)。
Evernoteのノートブックと相互同期できるThisIsNoteの1stインプレッション

情報環境の構築で言えば、こうした専用のノートブックを作ったり、一つのノートブックでまとめるのが「わかりやすい」のですが、実際の運用の段になるとなかなかそうも言ってられません。特にいろいろなものを保存しているヘビーEvernoteユーザーなら特にそうです。

たとえば、育てたいアイデア、持ち出したい地図、あるプロジェクトのタスクリスト、外出用のチェックリスト、これらを同じノートブックに入れておくのは多少違和感があります。「外でチェックしたいノート」といっても、その属性がさまざまある、ということです。

タグを使えば、こうした違和感はまったく気にする必要がありません。それぞれ落ち着きの良いノートブックに入れておき、「持ち出したい」ものにだけタグを付ければ済むからです。

また、ノートブック的運用をするのならば、専用のノートブックを設けて、その中のノート全てにタグを付けるという手法をとることができます。こういうフレキシブルさがあるのがEvernoteの良いところ。その辺を十全に発揮したアプリと言えるでしょう。

ちなみに、まったく個人的な意見ですが、ノート数が1万を越えているようなユーザーは「全てのノート」に「SmartEver」タグを付ける、という運用は止めた方がよいでしょう。それだったらEvernote公式アプリを使えばよいと思います。

もう一つちなみに、SmarEver上でノートを「削除」した場合、Evernoteでのノートは削除されずに、「SmartEver」タグだけが削除される形になっています。あくまで外部持ち出し装置としての一線を越えていません。これもGoodですね。

運用法1

では、このSmartEverをどのように運用するのか。

一つ目に考えられるのが、「アイデアの育成」です。

私のノートブックには「アイデアノート」の上位クラスとして「シンクノート」というものがあります。
※以前は「メタノート」という名前でした。

「アイデアノート」の中から、「うん、これいいかも」と感じたノートを移動させるのがこの「シンクノート」です。言い換えれば、「企画案」の萌芽がいくつも入ったノートです。
※ちなみに、「アイデアノート」のノート数が1800、「シンクノート」が120程度。

この「シンクノート」の中からさらに厳選し、「そろそろ、形にしていこう」と思い立ったものを「SmartEver」タグを付けて、空き時間に追記していく。そういう運用法を考えています。


※他人のツイートを拾い、そこに自分のアイデアを加味していく。

アイデアの素はたっぷりあった方がよいのですが、その全てに水を与えることはできません。それにある時期に着手できる企画の数も限られています。リアルタイムで育てていけるアイデアの数は限られているので、SmartEverで運用するのが向いているのではないか、といった印象を受けています。

これがまず一つ目の使い方。

運用法2

二つ目の使い方は、シンプルで「デイリータスクリスト」を同期させるという使い方です。ようはその日のToDoリスト。

基本的に「デイリータスクリスト」は常時開いているものを使うのが一番です。リーガルパッドなどのアナログツールであれば、机の上にある限り見逃すことはありません。これが結構大切です。ではデジタルではというと、私の場合ブラウザではなく、Evernoteがそれに当たります。

だから、Evernoteで「デイリータスクリスト」が管理できるのが個人的にはもっともシンプルな形なのです。

ただ、Mac君であれば問題ないものの、iPhoneだとかiPadでそれを表示させようとすると少しやっかいです。公式はとりあえずスルーするとして、ビュアー系のアプリはチェックボックスにマークを入れることができません。これでは「タスクを確認する」ことしかできず、リストとしては半分の効果しか発揮できないことになります。

一応「CheckEver」なるアプリがあって、これがなかなか出来る子なのですが、もう一歩力不足感があります。たとえば、リスト以外のメモを表示できない、とかそういうことです。
※補足として書いておきますが、単にEvernoteのリストを扱うだけならかなり使えるアプリです。問題はタスクの階層表示ができないこと。後は速度も速いし、リストの順番を入れ替えることもできる良アプリです。

SmartEverなら、チェックボックス以外の要素も見えるので用途が広がります。

タスクの行の上で、チェックボックスボタンを押せばオンオフが切り替えられますし、あまつさえ終了時刻を挿入することも可能です。

Macでリストを作成→「SmartEver」タグを付ける→iPhoneのSmartEverでそれを確認&チェックボックスにマーク→Macで作業したのでMacクライアントからチェックマーク→引き続きiPadで作業したのでiPadからチェックマーク→作業終了したので、SmartEverタグを取り除く。

という無節操な使い方ができます。

ちなみに、「CheckEver」はテンプレートに指定したノートからチェックリスト付きノートを作成(複製)することが可能で、予めそのテンプレートノートに「SmartEver」タグを付けておけば、

「CheckEver」でデイリータスクリストを作成→SmartEverでチェックを付けていく

みたいな連携も簡単にできます。

このあたりはもっと掘り下げられるでしょう。

アイデアノートとチェックリスト、二つの運用法を簡単に紹介しました。

どちらの運用にしても、MacのEvernoteクライアントのFavoriteBarに「SmartEver」タグを入れておくのが良さそうです。

その他

基本的にごく普通にノートを編集できるSmartEverですが、ノート内に水平線などが入っていると、編集する際「編集可能な形式に変換」の項目が登場します。
※これを実行しても、変換前のノートは削除されず残ります。ようは複製ですね。

最初の一回だけですが、これが気になる人はあまり凝ったノートにしないようがよいかもしれません。

もし、もしですが、このアプリでノートに含まれている画像をタップすると、別の画像編集系アプリが立ち上がり、そこで編集を終えて戻ると、ノートの画像も変更されている・・・なんてことになったら、最強の名前を冠しても違和感ないアプリになるのではないかと個人的には思います。さすがに期待しすぎですが。

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withEver 1.9.1(¥85)App
カテゴリ: 仕事効率化, ビジネス
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カテゴリ: 仕事効率化
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