0-知的生産の技術

アイデアの出てくる風景

イオンのエスカレーターに乗りながら、いつものようにiPhoneでTwitterのタイムラインを眺めていたときのこと。

「車の運転免許」という言葉が流れているのが目に入りました。別に珍しい言葉ではありません。日本国内で20歳以上の人間をざらりと数えれば、免許証を持っている人の方が多いでしょう。

しかし、なんというか不思議な感じがしたのです。「あっ、この人(免許証を持って)車を運転してるんだ」という意外な感じです。そしてその意外な感じ自体に、自分で違和感を感じました。「いや、別に意外でも何でもないだろう」と。

なぜ意外な感じがしたのかをつつーと考えてみると、ごく当たり前の答えが出てきます。(多くの人は)運転中にツイートすることはない。ですよね。携帯電話を操作してはいけない、みたいな法律だかなんかもあったような気がしますが、それ以前に危ないですよね。だから「車を運転なう」みたいなつぶやきは見かけません。

ツイートオンリーでその人をイメージしてしまっていると、つぶやかれないものを「意外」に感じてしまうんだな〜、こういうのは「偏見」とか「先入観」とか「固定観念」のもとになりかねないから注意しないと、と思ったと同時に(同時としか表現しようのない)、別のアイデアがひらめきました。

乾いた砂に水が染みこむように、私たちは日常生活に「利便性」を普及させていきます。

だったら、「運転中でもツイートできるような車」みたいなものをいずれ出てくるに違いない。はてさて、その車はどんな機能を備えているべきだろうか。

このときすでに、前段の「意外な感じ」は保管場所を間違えた絵画のように色あせています。「その車はどんなものか?」という疑問がトリガーになり、さまざまなアイデアが脳内を駆け巡り、埋め尽くします。

まず音声入力は必要でしょう。ヘッドホン&マイク的なものを装着するか、あるいはイスの頭の部分の近くにマイクが内蔵されているというのも考えられます。さすがにキーボードによる入力は諦めたほうが良さそうです。

あと、入力したものを確認するためのディスプレイも必要です。これはカーナビ的な装置で代用できます。OKとかキャンセルを簡単に操作できるように、ハンドルにボタンが付いていてもいいかもしれません。

これで、ツイートができるようになりました。これで完璧でしょうか。シチュエーションをイメージしてみます。「運転中。景色が綺麗だ」。写真。写真を入れないと。

どうやらカメラも必要そうです。一カ所に固定されたものではなく、グルグル視点を動かせるものがよいでしょう。Googleカーみたいなのは大げさですが、前方120度ぐらいの視野は確保したいところ。カメラの角度は、ハンドルに付けたボタンで操作するか、あるいは首の動きをセンサーで察知して、カメラの動きと同期させるみたいな無駄にハイクオリティを求める可能性もあります。

当然、車内には通信環境が整っており、すぐさまツイートが送信され、Twitter以外のサービスにも投稿できます。音声案内が可能ならば、「いいね、が、一件、入りました」みたいなアナウンスが入るようにしてもいいかもしれません。

これで「日常」を共有できる範囲が増えました。ライフログ的なものも増やせるでしょう。問題は車に取り付けたカメラが社会的な問題になるに違いない、という点ですが、そういうことをいまの段階で気にしてもしかたありません。

という一連の流れが、二階から三階に上がる途中の私の脳内で展開されました。こういう特に役にも立たないことを、しょっちゅう考えているのです。

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