7-本の紹介 「タスク」の研究

【書評】Toodledo「超」タスク管理術(北真也/佐々木正悟)

Toodledoをご存じだろうか。ていうか、そもそも何て読むの、この英語?という人もいるかもしれない。

Toodledo(トゥードゥルドゥー)は、クラウド系タスク管理ツールだ。ジャンル的には古株のRemember The Milkや、Evernoteと連携できるNozbeと同じ。自分の「やること」をクラウド上で管理するためのツールである。基本的に無料で使える点も同様だ。

ただし、このToodledoはその他のツールに比べて「データベース色」がかなり強い。画面を見るだけで、「うっ」と敬遠の足音が聞こえてくる。なんかこう、難しそうなのだ。

さらに言語がその足音にヘイストをかける。UIが英語、というだけで心理的敷居が高くなってしまう人は私だけではないだろう。

もちろん、読めないことはないし、Googleさんの手助けがあれば意味をくみ取ることもできる。でも、英語というだけでツールとの距離が開いてしまう。戦後の進駐軍に対する嫌悪感が遺伝として受け継がれている・・・というわけではなく、単に普段英語に親しんでいないせいだろう。

理由はともかく、最初にこのツールを試したときには、「これはうまく使えないだろうな」と感じた。その感じは今でもちっとも薄れていなくて、自分がさわれる最低限の部分だけをタスク管理に使っている。どうしても、ツールとの心理的距離が縮まらなかったのだ。

しかし、本書はその距離をいくらか縮めてくれそうな気がする。

Toodledo「超」タスク管理術
Toodledo「超」タスク管理術 北 真也 佐々木 正悟

シーアンドアール研究所 2012-08-25
売り上げランキング : 600

Amazonで詳しく見る by G-Tools

概要

著者は、北真也・佐々木正悟両氏。当ブログの読者には特に説明不要であろうから、それぞれのBlogを紹介しておくに留める。

Hacks for Creative Life!
ライフハック心理学

本書は二つの側面がある。

一つは、Toodledoの使い方の紹介。基本的な設定や、機能解説、使い方の提案が丁寧に書かれている。本書を一通り読めば、「なんだか難しそう」が「なんとか使えそう」に変わることだろう。

もう一つの側面は、タスク管理の考え方について。Toodledoをどう使うか、という部分で「タスク管理の考え方」も合わせて紹介されている。たとえば、二つのリスト。これについては私も以前「マスタータスクリストとフィルタータスクリスト」というエントリーで書いている。

ようは「タスク管理とは?」に対する答えとなる事柄だ。表現を変えて、「タスクマネジメント概論」と言ってもいいだろう。これを理解しておくと、ツールごとに本を買う必要は無くなる。自分なりにアレンジできるようになるのだ。

本書はこの二つの要素が絡み合って話が進んでいく。個人的には「タスク管理の考え方」の方にもう少し突っ込んで欲しかったが、あまりやり過ぎると「看板に偽りあり」になってしまうので仕方ないだろう。

個性的なタスク管理

佐々木氏は次のように書いている。

タスク管理とは「行動に関する思考を整理すること」です。

とてもシンプルな定義だ。それに私の目にはすごく明快な定義に見える。

「タスク管理ツールとは、やるべきことを管理するツールである」というのは別に間違ってはいないが、「ライスとは、お米である」ぐらいの意味合いしかない。それ以上前に進むのは難しいだろう。

「行動に関する思考を整理すること」と定義すれば、「自分の頭の中のことをツールに管理させる」という風に理解できる。そう理解できれば、同じタスクでも人によって捉え方が違うことがわかるし、「どこまで細分化して登録すればいいんですか」に画一的な答えも出てこないことも了解できる。

ようは、あなたがそのタスクをどのように捉えているか、が一番大切なポイントなのだ。あるいは、あなたがそのタスクからどんな印象を受けるのか、も大きい。

極端な言い方をしてしまえば、タスク管理の手法はそれぞれが「個性的」なのだ。ある脳にフィットしたやり方が存在するし、別の脳にフィットしたやり方も存在する。

もちろん、ベースとなる考え方はある。必要な時に参照できないタスクリストは使い物にならない。ただ、優先順位の有無や、コンテキストの設定などに画一的な答えはない。Depend on you.

そういう意味で、高機能でいろいろ設定できるけど、使わないものは使わなくてOKという、Toodledoはカスタマイズ向きのツールとは言えそうだ。

さいごに

正直に言って、「なかなかニッチな所を攻めてきたな」という印象が第一感だ。

この界隈(タスク管理とか仕事術とか)では比較的知名度のあるツールではあるが、決してメジャーな存在とは言えない。でも、たいていの事柄は最初ニッチからスタートするので、今後どうなるかはわからない。

本書がToodledo解説書の定番になることもあり得るだろう。

▼その他エントリー:
タスク管理について:第三回:複数のタスクリスト
Toodledo・TaskPort・Evernoteでタスクの流れを確立する

1件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です