気が利くロボット

「ねぇねぇ、ちょっと思いついたんだけどさ。気が利くロボットを作ったら売れると思わない?」
「気が利くロボット?」
「そうそう、家に帰って暑いなぁ〜って言ったその瞬間には冷たいお茶がもう準備されていたり、疲れた顔をしてたら肩を揉んでくれたりとか、そういうの。こっちが命令しなくても、先回りして必要な行動を取ってくれるロボットがあれば最強でしょ?」
「たしかに、それは最強だ。で?」
「でって?今この瞬間、日本中を、いいえ世界中を震撼させるビッグアイデアが生まれたのよ。イノベーションよ、イノベーション。もっと驚くべきでしょう」
「おぉ〜、すごいすごい。パチパチパチパチ」
「拍手を口で言われるとすごくむかつくわね。ともかく、ちゃっちゃと作業にかかりなさいよ。あなたプログラマーでしょ。手を動かさないプログラマーには存在価値がない、って昔の偉い人も言ってるわ」
「確実に言ってないと思うけど、まあいいや。じゃあ、アルゴリズムを考えてくれよ。それ通りにコードを書くからさ」
「アルゴリズム?」
「そう、アルゴリズム。どうやってそのロボットは必要な行動を先回りして判断するのか。それがなくちゃコードは書けないよ」
「そういうのはね、あなたが考えるべきでしょう。ホント気が利かないわね」
「だったら、俺に書けるわけないじゃんか」

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Rashita
物書きをやっております。実用書から小説までなんでもござれのハイブリッド物書きです。 ライフハックや仕事術、知的生産などに興味があります。

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