断片からの創造

新しいハンコ 〜アイデアの生まれる風景2〜

ライフハック Liveshow #18」の収録の際、モレスキンとEvernoteのコラボノートの話題が上がっていました。

このノートの特徴として専用のシールがあります。

ページにシールを貼り付けて、iPhoneのEvernoteアプリでパシャリと撮影すると、作成されたノートにはそのシールに対応するタグが自動的に割り振られる。そんな手間ショートカットなシールがコラボノートには付いてきます。

まずは出発点

その話題で盛り上がっていたときに、「シールだとちょっと数が少ないよね」という話出てきました。たしかにそうです。思う存分使えない可能性があります。

そこで、第一のひらめきを私は口にしました。「ハンコみたいなのだったら、いいんですよね」と。

ハンコタイプならシールみたいに残枚数を気にする必要はありません。また、一度型を決めてしまえば、後からバリエーションを増やすことも簡単なので、販売側としてもメリットがあるような気がします。

しかし、「ペンとモレスキンしか持っていない状況で使えないというのは、ちょっと・・・」という揺さぶりが。確かにそうです。複数のハンコを持ち歩くなら専用のケースなり袋が必要でしょう。日常的に私がそれを持ち歩きたいかというと、やや微妙なところ。

行き詰まり?

いいえ、違います。アイデアというのはここから生まれてくるのです。

制約を確認

他の方の話を聞きながら、私の頭は猛烈に「ハンコアイデア」の新展開を模索して回転していました。

現実には様々な制約があります。その制約が問題として認識され、時に壁としてアイデアの前にぶつかります。でも、その壁は上空から観察すると、見上げるほど大きな階段の一部であることがわかります。それを必至によじ登れば、新しい地平に立てる、そんな階段です。

現状のシールでまあいいか、という案は不採用です。これはノーアイデア。

では、最近のデジタル連携を意識したノートのようなスタイルはどうでしょうか。チェックマークを付けるようなタイプです。これは便利には違いありませんが、すでに存在しているので、これもまたノーアイデアです。

それに、モレスキンのデザイン性に、あのタイプのチェックマークは不似合いな気がして仕方ありません。
※ここで分岐が発生して、デザイン性のよいチェックマークという方向性もあり得ます。

改めて現状を確認しましょう。

  • ハンコっぽいビジュアルな印が使える
  • 手軽に何度も利用が可能
  • ペンとモレスキン以外は持ち歩かないでも使える

この3つ目の制約をどう捉えるかが鍵でしょう

この制約は、「ペンだけで使える機能」を導いたりはしていません。それは一つの物の見方ではありますが、一つの物の見方でしかありません。

たとえば、モレスキンのページの隅っこの折り曲げ方で、タグを認識させる、という方法もあるでしょう。これだとバリエーションの数はかなり少なくなりますが、モレスキンだけで実現できます。必ずしもペンを使う必要はありません。

物の見方次第で、いくらでも解への道のりは見つけられます。

カードハンコ

「ペンとモレスキン以外は持ち歩かないでも使える」

という制約を元に、連想の眼をあちこちに向けてみると、

「モレスキンと一緒に持ち歩けるハンコを作ればいいじゃん」

という第二のひらめきがやってきました。

ようは「カードタイプのハンコ」です。モレスキンのポケットに入るサイズぐらいが一番でしょう。最悪クリップとかで止めておける形でもアリです。

一枚のカードには25〜30ぐらいのミニハンコが付いています。はんこを押す際はカードから取り外して押すのもよいですが、直接押せたら面白いかもしれません。イメージ的にはパソコンのキーボードな感じです。

もちろん、このミニハンコは差し替え可能。自分の好みのハンコセットを作れる、というのは一つの売りになりそうです。

インクは一つ一つのハンコに充填されているのが理想ですが、技術的に(サイズ的に)難しいかもしれません。

そこで「インクシート」的なものがあれば便利です。薄い紙になっていて、上から押すと紙にインクが付く、というやつ。これならば、一つのハンコで、複数の色を変えて楽しむことができます。

なかなか便利そう&楽しそうじゃありませんか。

もちろん、こういうのが実際にあるのかどうか、ないとすれば技術的に可能かどうかはまったく考慮に入れていません。そういうことを先に考えてしまうと、アイデア君はすぐに姿を消してしまうものなのです。

さいごに

こういうことを考えるのは、もはや私の癖のようなものです。

些細な問題から、やや大きな問題__自分がコミットしていなくても__まで「どうすれば、それが解決するか」「新しい何があればいいのか」ということに思いを巡らせてしまいます。

ほとんど、条件反射のようなものです。

タクシーの運転手さんは、プライベートで車を運転しているときでも、混んでない道を避けたり、抜け道を通ったり、事故が発生したら、瞬間的に代用ルートを探したりしているかもしれません。それと似たようなものです。

日常的にこういうことを考えていれば、自分がコミットしている問題にぶつかったときでも、さまざまなアイデアが見つけられるようにきっとなります。

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