物書き生活と道具箱

365日の書斎:#02 そもそも「書斎」って

書斎についての連載の二回目は、この言葉自体について考えてみたいと思います。

つまり、そもそも「書斎」って何よ、というお話です。

辞書曰く

まずは、辞書を引いてみましょう。

なるほど。

  • 本を読んだり
  • 書き物をしたり
  • 研究したりするための
  • 部屋

というのが「書斎」のようです。

インプット・アウトプット・その間にあるごちゃごちゃした過程、を行うための部屋ということですね。

考えてみると、書斎の「書」という漢字は、「書物を読む」というインプット的な意味合いと、「ものを書く」というアウトプット的な意味合いの両方がありますね。ハイブリッドな漢字です。

当然、「書斎」はこれらの作業が実施できたり、あるいは実施しやすい環境であったりすることが必要そうです。こうした機能的な側面については、また次回以降考えてみましょう。

斎に注目

さて、書斎の「書」はとりあえずクリアしましたが、残された「斎」はどうでしょうか。日常生活的にあまりこの漢字を単独で使うことはありません。ぱっとこの漢字の意味って答えにくいですね。

では、再び辞書の助けを借りましょう。

二つ目の意味に「静かに学門などをする部屋」というのがあります。「書斎」が持つ雰囲気と合致していますね。

しかしながら、意味の中にある「ものいみする場所」の「ものいみ」ってなんでしょうか。

どうやら漢字に直すと「物忌み」となるようです。あまり心躍る漢字ではありませんが、「祭事において神を迎えるために、一定期間飲食や行為を慎み、不浄を避けて心身を正常に保つこと」という意味があるようです。

つまり穢れを落とすための行為と捉えればよいでしょうか。

だから、斎と名が付く場所は、「日常空間」と切り離されている必要があるわけです。でないといつまでたっても穢れが付きまとってきます。極言すれば、穢れこそが人間が生きるということなのですから。

日常と斎場は何かの区切りで切り分けられ、「こっちの世界」と「あっちの世界」という二つの区分を生み出します。その二つは、パスタを茹でているキッチンと、井戸の奥底ぐらいの違いがあるのかもしれません。

猥雑な日常空間から切り離されているのですから、そこに静けさが漂うのは当然の帰結です。静かで無ければ、書斎ではないのです。

ただし、それは音がないということを意味してはいません。心を乱す音が存在しない、ということです。

さいごに

まずはざっくりと「書斎」という言葉から、そのイメージのラフスケッチを描いてみました。

次回はもう少し機能的な側面について考えてみたいと思います。

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