若者の非正規雇用が急増・06年版労働経済白書
厚生労働省は8日、2006年版労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。景気回復で雇用情勢は改善しているが、パート、アルバイトや派遣など非正規雇用の比率が20歳代で高まり、「将来の所得格差が広がる可能性がある」などと懸念を表明。婚姻率の低下や少子化にも影響があるとみており、正社員への移行や職業能力訓練の機会を増やし、「格差の固定化を招かない」ことが重要と指摘した。
正社員として働かないのが悪いのか、正社員として働けないのが悪いのか、非正規雇用として生きていくことは悪いことなのか、と基本的な価値観が今の日本では「多様化」という言葉で曖昧になったままです。このあたりを整理してみる必要があるのかもしれません。
「ふるさと共同税」、谷垣氏が導入提唱
9月の自民党総裁選に立候補を表明している谷垣財務相は7日、愛媛県内子町で講演し、都市部に偏在している地方税の個人住民税の一部を税収の少ない地方に再配分する「ふるさと共同税」の導入を提唱した。谷垣氏は6日には法人事業税、法人住民税を再配分する構想を示しており、こうした政策を次々と打ち出すことで地方での支持拡大を図る考えだ。
これからの地方の将来を考えると、税の再分配というのは当然視野に入ってくるだろう。しかし、じゃあその税金をどのように、誰が使うのか、というのがきちんと詰まっていないと、何の解決にもならない気がする。
参拝是非から「あり方」論へ 「靖国」新展開
さらには、靖国神社をめぐる法案が国会に提出され、慰霊対象の見直しを含む論戦に至れば、先の戦争の総括という重い課題に正対せざるを得ない。自民党に限らず、政治がその力量を問われることになる。
前にも書いたが、結局のところ、あの戦争の総括がいまだ日本においてはきちんとなされていないというのが、今の日本で起こる問題の原因の一つではないかと思う。
もちろん、簡単なことではない。
「劣等感」弱者に牙 絶えぬ監禁…ゆがんだ犯人
無抵抗の女性の手足をベルトで縛り、ライターで顔を焦がす。残忍で執拗(しつよう)な犯行態様が次々と明らかになりつつある大阪府茨木市の連続女性監禁事件。逮捕された無職、村本卓也容疑者(42)の暴力で女性を支配する手口は過去の同種事件と共通点も多い。なぜ「監禁」という犯罪に手を染める男が後を絶たないのか。被害者はどうして逃げ出すことができなかったのか。
犯行に及んだ男の心理に劣等感が潜んでいるというのは理解できる。対人関係を正常に築くことが出来ないというのもそうだろう、ただそれがどこから引き起こされるのか、そして原因はなんであれ、内部の葛藤から直接的な犯行に及んでしまう心理状況というのは一体どのようなものなのか、というのがわかりにくい。
おそらく劣等感を抱いている人間はたくさんいるであろう。ただそれらの人間が全て犯罪を犯すわけではない。記事の指摘の通り、ある程度裕福な家庭というバックボーンが無いと「監禁」という犯行はしにくいものの、劣等感が直接的な原因であればもっと日本中に悲惨な犯罪があふれかえっていることだろう。
おそらくは劣等感と恐怖心この二つがキーワードになるのだろう。ただそのどちらにしても「価値観」と「環境」が生み出すものである。画一的に解決するというわけには行くまい。
現実と自分の心理を遮断する壁を持っている人間が、その内側にもぐりこんだまま出てこなくなってしまう、というのは非常に恐ろしいことである。で、おそらくこれらの犯行に及んだ人間はそういう状況にあったのだろうと思う。
ただ、記事で指摘のゲームだとかアダルトなビデオが氾濫しているから、というのはちょっと後先が逆な気もする。そういう心理的欲求がどこかに潜んでいるからそういうものが氾濫するということになるのだろうし、異常な人間は自分が異常であるということにはなかなか気がつきにくいものである。
本日のニュース雑感
