物書き生活と道具箱

365日の書斎:#05 本棚の殻と機能

前回は本棚についての話題を3つにまとめました。

  • 「本棚」の定義
  • 「本棚」の設計
  • 「本棚」の運用

そして、簡単に定義について考えてみました。まだまだ掘り下げは不十分ですが、とりあえず次に行ってみましょう。今回は「本棚」の設計についてです。

殻の設計

設計というとやや大げさ感が漂いますが、それほどの大問題ではありません。

本棚の殻、つまりブックシェルフに関して言えば、「どんな本棚を使うのか」「それをどこに置くのか」の二点についてです。

ブックシェルフの導入については、

  • 販売されているのを購入する
  • 注文して作ってもらう
  • DIYする

の3パターンがあるでしょう。金銭的費用と時間的費用のバランスが一番良いのが製品の購入で、注文は高価格、DIYは多人月な傾向があります。

もちろん、既製品に比べると注文やDIYは、より「自分好み」の本棚を入手できます。この辺りは、サイフの厚みと使える時間、日曜大工スキルの高低によって選択は変わってくるでしょう。

ちなみに、「本棚」として売られている本棚は、本棚的すぎて使いにくい場合があります。意味がわかりませんね。ようは本以外のものを置きにくい、ということです。

ライブラリとしての機能を考えれば、別に本棚に本しか置いてはいけない、ということにはならないので、本棚の奥行きや高さには注意を払った方がよいでしょう。

個人的には高さに余裕があるものか、あるいは自分でそれを調整できるものがよいかなと思います。

あとは、その本棚をどこに置くかですが、机の横ないしは後ろ、ということになるでしょう。できるだけ机から近い場所で、かつ手が届きやすい場所に置いてあると作業効率的に良い感じです。

機能の設計

続いて、ライブラリとしての設計。そこに何を並べるのか、そしてどう並べるのか。かなり難しい問題です。

何を並べるのか

「何を並べるのか」に関しては、先ほども書きましたが「別に本だけには限らない」という曖昧な言葉で今回はスルーしておきましょう。参照したいものであれば、なんでもありかと思います。

私の場合は、過去のアイデアノートも本棚に並べています。昔は紙の資料を突っ込んだクリアファイルボックスもいれてました。

ちなみに、最近では紙の資料はスキャン→Evernoteになっているので、ライブラリとしての本棚は、当然のごとくEvernoteにまで浸食(あるいは拡張)していきます。物理的存在の「本棚」だけを考えていれば、ライブラリが設計できるわけではない、というのが現代の本棚事情のややこしいところです。

また、引用に必要な部分をカメラで撮影してEvernoteに保存してある本も、本棚に残っていたりします。ある意味では重複しているわけですが、冗長性があるとも言えます。この辺のバランスも難しいところです。

たぶん、手持ちの本のPDFデータがすべてEvernoteに入っていたとしても、紙の本を置いておく本棚を私はキープし続けるでしょう。ある側面では、どれだけAmazonが便利でも、頻繁に本屋に足を運ぶ、という行為に近いものがあるのかもしれません。

とりあえず、本棚に並べるものは、「別に本だけには限らない」ということで今回はおしまいにします。これについては、また別項で考えてみましょう。

どう並べるのか

では、その要素をどのように並べていくか。これは形式の問題なので簡単です。おおよそ

  • サイズで分類する(文庫本・新書・ハードカバー・雑誌…)
  • ジャンルで分類する(小説・哲学書・経済・ビジネス…)
  • アルファベット順で並べる(著者名、書名、出版社…)
  • 時系列で並べる(買った順+押し出しファイリング)
  • 文脈で並べる(松丸本舗の棚)
  • カオス(言葉にできない何か)

の6つに分類できるでしょう。

ビジュアル的に整っている感じがするのが「サイズ」による分類です。使い勝手もそこそこでしょう。ジャンルで分類するのは分かりやすそうですが、たまに「おい、これどっちだよ」みたいな本も出てくるので、一定の基準が必要になってくると思います。

この二つはシンプルかつ一般的かと思います。

アルファベット順(というかあいうえお順)で並べるのは、特定の著者を集中的に買い集める人には効果的です。漫画の本棚だと著者で並べている人も多いかもしれません。あるいは、文学の研究者とかもそうなっているかもしれません。雑多な本を乱読する人にはこのスタイルは向いていないでしょう。

ちなみに、本のタイトルで並べると後から本を探すときに非常に困難な場合が出てきます(タイトルは曖昧に覚えている場合が多い__ゴール?ザ・ゴール?)。

雑食の本読みには、時系列方式も一考に値します。とにかく買った順に置いておくという手法です。これに、「超」整理法の押し出しファイリングを組み合わせる方法もあります。読み終えた本を元の場所ではなく、一番右(というか新しい本を置く場所)に戻す、という手法です。が、移動が若干面倒という問題は見逃せません。

雑食の本読みの並べ方としては、「文脈で並べる」方法もあります。多少本棚の「融通」がきくことが必要条件ですが、なかなか見ていて楽しい本棚が出来上がります。

松丸本舗の本棚がその「お手本」ですが、すでに閉店しているので、ウェブサイトからどうぞ。

松丸ぐるぐる
※Flash必要です。

最後が、カオス。「んなかったるいことやってられるかよ」という感じで適当に置かれた本棚。でもその「適当さ」にはもしかしたら無意識的な意味があるのかもしれません。一応、これも一つの選択肢でしょう。

さいごに

今回は本棚の設計について考えてみました。若干「運用」に話がかかっていた部分もあります。まあ、システムの設計と運用は切っても切り離せない話なので、それは仕方ないですね。

本棚に本をどうおくか、という話を紹介しましたが、別に一つの手法にこだわる必要はなく、いくつかのやり方を組み合わせるハイブリッドももちろんアリです。というか、それが現実的な手法といえるかもしれません。

次回は、運用について考えてみます。

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