前回は作業場所としてのデスクについて考えてみました。
現代では机とパソコン(デスクトップ)が主な作業場所で、両方のデスクのことを考慮する必要がある、というようなお話しだったかと思います。
手段の話になると、ついつい目的を忘れがちになるので、改めて確認しておきます。
デスクは書斎における作業場所です。つまりアウトプットを生み出すための場所です。そして、その場所は、快適に作業できる環境であるのが望ましいでしょう。つまり、アウトプットを生み出しやすい環境です。
そのためには、デスクの上に何を置けばよいのか。それについて考えてみます。
机にまつわる派閥
作業机についての思想は、大きく分けて二つの派閥が存在しています。
一つは、徹底的にものを置かないタイプ。「簡素たれ!」。これがこの派閥のポリシーです。非常に見た目が美しいデスクが出来上がるのもこちらのタイプ。
もう一つは、普段よく使う物を置いておくタイプ。「よく使う」の定義次第によっては、大変乱雑なデスクが出来上がることも珍しくありません。ただ本人にとってはそれが使いやすいのですから仕方ありません。「便利たれ!」が合図の言葉かもしれません。
似たような考え方の違いは、オフィスの机でもあるのではないでしょうか。
たとえば仕事が終わる度にきっちり机を片付けて、次の日新鮮な気持ちで取りかかれるようにしておくタイプと、作業終わりの状態のまま置いておいて、「ムード」を保存しておくタイプ。
こうしたものは、どちらに納得感を感じるのか、という感覚的なものです。逆に言えば、自分が作業に取りかかる気持ちになるのならばどちらでもOKです。
あるいはハイブリッドとして、机に二つのスペースを設け、片方は整理、もう片方は混沌、といった使い方もできます。これもセンスの問題で、何がよいかは一概に言えません。
置かれるものたち
とりあえずの派閥争いは横に置いておくとして、一般的な机には何が置かれているのでしょうか。
観察すると、「パソコン」(デスクトップorラップトップ)、「書類入れ」、「ペン立て」、「プリンタ」あたりが現代的でしょうか。
パソコンは特に説明不要でしょうから割愛します。
書類入れ
書類入れは、クリアファイルなどを立てて収納できるタイプと、横にして上に重ねていくタイプがあります。後者は書類入れというよりお書類受けと呼んだがよいかもしれません。
立てるタイプは、デスクトップというよりも、ライブラリの延長と言えるかもしれません。あるいはライブラリ出張所、のような感じです。必要な書類を入れておく、というような場所です。もちろん、ノートや手帳、あるいは雑誌や本を置いておくこともできます。
対して上に重ねるタイプは、3段の書類入れがGTDの「inbox」的に使われていることがあります。この場合はライブラリではなく、ワークフローシステムを構成する要素と言えるでしょう。話が込み入るので、このあたりはすっ飛ばしましょう。
ペン立て
「ペン立て」は、もちろんペンだけではなく、その他の文房具も合わせて置く場所です。
机に引き出しが付いているのならば、そこに入れておくこともできますが、「便利たれ!」のタイプはよく使うものをデスク上に出しておくアプローチが好みでしょう。ペン立てで足りない場合は、小物入れを置いておくこともできます。
プリンタ
最後の「プリンタ」ですが、最近ますます不必要になってきている気がします。もちろん、仕事によっては欠かせないということもあるでしょうが、私はめったに使いません。プリントが必要な場合は、ネットプリントサービスを使うようにしています。おかげで、インクカートリッジを最近買った覚えがありません。
※ちなみに、年賀状という日本の習慣からも距離を置きました。
ただ、紙の書類を扱うことがあるのならば、「プリンタ」の代わりに「スキャナ」が必要になってくるかもしれません。それはもちろんPDF化して、クラウド上に保存するためです。この変もライブラリの運用論に関わってきますが、やっておいて損はない行為だと個人的には思います。とにもかくにも不必要そうな紙を一掃できるのが魅力です。
さいごに
次に、パソコンの話に入ろうと思っていたのですが、文字数的に次回に回すことにしましょう。
机の上に置くものとして、あえて取り上げなかったのが「時計」です。書斎に時計は必要か。これはなかなか難しい問題です。もちろん、どこであれ時計があった方が便利なことには間違いありませんが、書斎は便利な事柄を追求するスペースではないので、あえて時計を置かないという選択もありそうです。
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