信号機

二人の男がいた。二人は同じ道を使って出勤していた。 二人はちょうど同じ信号に引っかかった。二人は、同じものに気がついた。 「おっ、なんだ。あの信号機に木の枝が引っかかっているじゃないか。見えにくい。一体なんだ。誰が俺の邪

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二つの島

二つの島があった。そう遠くもなく、そう近くもない。そんな二つの島があった。 それぞれの島には、それぞれの住民がいた。そこには似ていながらも、確固とした固有の文化が育っていた。 住民たちは、自分たちの島で生活しながら、たま

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門の開いた町

 その町の門は開いていた。  大きな門ではない。それでも城壁の所々には人が行き来できる空間があった。  あまり大きくない門と同じように、その町も大きくはなかった。こぢんまりとではないせよ、中央都市とは比べものにはならない

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動く歩道

ウィーン。ウィーン。 「やっぱり、動く歩道は楽だね」 「なにせ、まったく歩かなくていい」 「楽チンは正義」 「おっ、なんか門が見えてきた」 「だいじょぶじょぶ。こうして乗っておけば、自動的にくぐり抜けてくれるよ」 「だね

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